ホスピタル 6人の医師

HOSPITAL. 6人の医師 特典 豪華スペシャルDVD付き

HOSPITAL. 6人の医師 特典 豪華スペシャルDVD付き

 久々にWiiを起動させて始めたゲームがこちら。カドゥケウスZ、カドゥケウスNBに続くアトラスの医療ゲー。前作までは外科手術アクションだったんだけど今回から公式のジャンルが医療ドラマに変更になりました。これは今回から「外科」だけでなく、「救急」「整形」「内視」「診断」「検視」の5つのプレイ要素が加わったことから。


 でまあなんだ、これが予想以上にマッチしてて面白い。ついでに言うと1パートだけずっとプレイし続けるより変化があって飽きが来ない。NBの方は未プレイなんだけどZはプレイしていて……実は延々と外科手術だけし続けるのが精神的にかなり苦痛だった。さらにZは難易度をイージーにしてても途中からゲームオーバーになりまくりのコンティニューしまくり。しかもコンティニューするたびにWiiコンを支える力が減っていくもんだから真っ直ぐメスが入れれねー→ミス連発→初回プレイより結果悪化→エンドレス、な悪循環に何度陥ったことか……テーブルの上に手を置いてプレイすればマシになるんだろうけど自分の部屋にはテーブルなんかないんですよ!?そんなわけだから外科だけが続くともうね、疲労困憊と手汗がすごいことになるわけです。
 それが今回は6つのパートに別れてて、なおかつそれぞれの医療パートを時系列順にクリアしていこうとしたらいい具合にパートを入れ替えていくことになる。さらに、さっき「診断」した患者が「外科」に回ってきたり、「整形」で傷を負った患者を治療→実は「検視」パートの事件で負傷、とかパートごとの繋がりも見えて患者に対する思い入れも上がる。これは実にいいアイデアだったと思う。パートごとに操作方法も違うから手への負担もだいぶマシに感じた。以下はそれぞれのパートごとの感想。


「外科」
 Zから続く代名詞ともいえるパート。いわゆる切開から始まり病変の切除、除去、縫合を行う。マンガやドラマとかで天才の主役キャラが担当するところといえばわかりやすいか。難易度はZの時のような難しさはなく初心者ならイージーで、Wiiコンを使い慣れてる中級車ならノーマルでもクリアできると思う難易度に調整されてる。今回はギルスのように似たような手術ばかりをすることもなかった。上手くクリア出来ればオレSUGEEEEEEEEE気分になれます。自分はそんなにWiiコンの扱い良くないけど初回プレイで1個を除いてSランクは取れた。上手い人なら頑張ればXSも取れるんじゃないだろうか。

「救急」
 いわゆる現場で応急処置をして患者をもたせるパート。あくまで応急処置なので裂傷や火傷、骨折等の応急処置がメインなのだが、事故現場がメインになるため同時に処置しなきゃいけない人数がハンパない。患者全体を注意して見ておかないと手遅れになることもあってハラハラ感がすごい。後半、難易度を上げてプレイしてみたらマジムリゲーで諦めました。骨折患者のバイタル急変が一番厄介だよ!イージーなら下手でもクリアできると思う。多分。あと「救急」パートの主人公マリア・トレスがちょっと性格が子供すぎて合わなかった。いや、気持ちはわかるっちゃわかるんだけどさ。プライベートではいい人なのもわかるんだけどさ…もうちょっとこう…仕事なんだから……

「整形」
 アメコミヒーローっぽいハンク先生が正義に悩みながらも、患者と仲良くなって立ち直ってゆくよ!そんなお話。整形パートは主に骨・関節の治療・修復にあたります。折れた骨を修復して板を打ち付けたり、破損した骨を削って、人工骨の形を整えて埋め込み固定、とかそんな感じです。このパートはなんか非常に自分に合ってて一度もつまらなかった。唯一やりにくかった器材がノコギリで骨の切除。これ以外は全部COOL評価連発で手術中のBGMがどんどんゴージャスになっていきました。可愛い彼女の出来たハンク先生は6人の中で間違いなく一番の勝ち組!

「内視」
 唯一の日本人こと橘巴先生のパート。忍者なのか医者なのか、どっちなんだよwな先生です。内視は面白いパートではあったんだけど、操作がちょっと面倒すぎ。あと手術中にバッドの出る判定がわかりづらい。腸の内壁とか、どこまでいけば当たり判定でるのかわかりづらいよ…!おかげでこのパートだけは一回もSランク取れなかった。

「診断」
 患者を問診・聴診・分析し、スキャン画像で異常を発見、出てきた結果から病名を絞り込むパートがこちら。前者4パートと違ってアクション要素は皆無の代わりに、問診では正常な音と患者の音をWiiコンのスピーカーから出る音で聞き分けたり、画像診断ではドラマなんかでよくみるレントゲン画像と正常画像を照らし合わせて異常を発見しなければいけない。問診はともかく、画像診断がまー難しかったです。腫瘍の影とか、終盤までくればだんだんわかるようになってきたけど、難易度の上がり始めた中盤は発見に手間取った手間取った。でも患者との問診やアクション要素なしとかもあって一番気軽かつ楽しめたのはこのパートかもしれない。相棒のコンピューターRONIとの掛け合いも良かった。「診断」パート担当の診断医ガブリエル先生は見せ場も多かったしね。声優が藤原啓治で声も渋い。というかホスピタルは医者の声優みんな豪華。

「検視」
 突如医療ドラマ界に舞い降りた推理アドベンチャー。推理ものとか好きすぎて涎モノだよ!FBIからの捜査協力依頼で被害者の検視から現場の捜査までをこなし事件の真実を解き明かす。1つの事件を解決するのに時間はかかるけど全然かまわないよ。システムもきっちり作りこまれていて、このシステムを流用すればDSの簡単なアドベンチャーゲームくらいなら1本作れてしまうんじゃねえの?って感じ。



 細かい不満はちょろっとあったけどそれよりも満足感の方が圧倒的に大きかった。Wiiの特性をフルに活かしたゲームを作れ、なんて微塵も思ってないし、楽しいゲームであれば別にWiiだろうがPS3だろうが360だろうがなんだっていいんだけど、これは楽しさがあった上でWiiの特性も利用していた良ゲーでした。Wiiもっててアクションに苦手意識がなければプレイ推奨したい。価格も中古ならだいたい3000円くらいにまで下がってると思うし。問題があるとするなら取り扱ってるお店が少ないってことくらい。オススメは古本市場。いろんなお店を回ってみたけどここが一番安かったと思う。最安値は2080円だった時。今はもう少し上がってるかもしれない。興味を持った人は一度古市から当たってみるといいかも。