涼宮ハルヒの驚愕

涼宮ハルヒの驚愕 初回限定版(64ページオールカラー特製小冊子付き) (角川スニーカー文庫)涼宮ハルヒの驚愕 初回限定版(64ページオールカラー特製小冊子付き) (角川スニーカー文庫)
(2011/05/25)
谷川 流

商品詳細を見る

 待望という言葉がぴったりの書店としての期待値もバカ高かった涼宮ハルヒシリーズ最新刊。
思えば、書店でラノベ担当になった直後にハルヒの1期アニメが始まって……POP作成から商品仕入、展開まで物凄く気合入れてやったのを覚えてる。その頃はぶっちゃけまだウチのグループじゃラノベに対する扱いが悪くて、「これ絶対売れますって」という意見がなかなか通らなかったのも今じゃ良き思い出。そんな時代もあったのです。


 それはそうと内容ですが、驚愕を読む前に劇場版ハルヒの消失とPS3版ハルヒの追想を見てたのでハルヒ熱が高まってたのもあって「待っただけの甲斐はあった」な中身でした。正直、倒凶ほにゃらら〜なとある作品は6年待ってちょいと不満の残る内容だったという前例があっただけに、肩透かしも仕方ないと覚悟していたけどそんなことはなかったんだぜ。


 佐々木はいいキャラだった。この先もう出てこない気がぷんぷんするけど。国木田はラストの唐突な語りに吃驚したけど、追想やった後だったからまあなんとか。ハルヒはいつも通りのハルヒでした。私生活がちょいと見られたのは新鮮。ハルヒはいつもなんだかんだで物語的に本筋に絡めないから可哀想なところがある。驚愕の性格で特にそう思った。
話は外枠だけ見れば、いつも通りSOS団を守るためキョンが奔走する話なんだけど、そこに行き着くまでの流れがだいぶ違ったかな。終盤の小泉の本気モードとか、小泉に今までとは別の熱さを感じた。


 あとがき読む限り、続編は出るみたいだけど、それが果たしていつ頃になるのか。期待はせずに待とう。